新しい出来事に対してストレスを感じる
40代を超えても脳が若い人、老化がどんどん進む人がいる。
「脳の学校」代表の加藤俊徳氏
人は生きていく過程で、さまざまな出来事や問題に直面します。
新しい環境や仕事に適応できない、能力を発揮できない、というのは、脳がこれまでの人生で経験してきたこととは異なる「新しい情報」に対して、自分の脳を変えられない脳を鍛えることによって、あるいは強化することによって、適応力が生まれてスムーズに対処できるようになっていきます。
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まだ20代、30代の若い人はもちろん、40代を過ぎても、適応力を高め、これからも自分の「脳」をもっと高めたい、レベルアップしたいですよね。しかし現代社会は、普通に毎日を送っているだけで脳のパワーをおかしくする「罠」がいっぱいあります。
脳の成長には欠かせないものがあります。「情報」です。
入ってくる情報が多ければ多いほど、脳は成長します。
情報とは、五感から得るさまざまな「刺激」を意味します。
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インターネットやSNSなどから得るデジタル情報は、主に文字や画像、音声で、そこから獲得する刺激は視覚・聴覚のごく一部に偏り、全身の感覚(五感)を通じて得る刺激は極端に少なくなっています。つまり、現代人は脳の使い方がすごくアンバランスになってしまっているわけです。
脳には、繰り返し何度も使う部分は鍛えられ、使われない部分は休眠状態になるという性質があります。
脳の使い方がアンバランスになって休眠状態の部分が生まれると、目の前にある情報を、情報として認識しないということが起こります。その結果、家族や仕事相手と話をしていても、微妙な表情の変化(怒りや疑問)などに気づくことができず、トラブルが生じてしまうこともあります。
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インターネットやSNSには、私たちの脳に働きかけ、欲求を刺激するさまざまな仕掛けが用意されています。
あなたは、いちどチェックした製品の類似商品が、ほかのサイトを見たときに自動的に表示され、ついクリックして買ってしまった、という経験をしたことがないでしょうか。これは、欲求を刺激する仕掛けにみごとにハマってしまった例です。
いちど見た情報は脳に記憶されます。
そして、もういちど同じものを見ると、2回目の情報が1回目のものと同じかどうか、脳内で確認作業が始まります。
こうした情報の確認を何度もすると、その記憶が「体験記憶」となって脳に定着します。
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すると脳は、その情報に親近感を覚え、それを選択しやすくなってしまうのです。
いちどネット中毒やゲーム中毒になってしまうと、やめたい、でも、やめられない……という状態に陥ります。
私たちは、何かにのめり込むと自分の欲求を満たすことが最優先になり、ほかのことはどうでもよくなってしまいます。すると、食事も、寝る時間も関係なくなってしまいます。
いちばんの問題は睡眠です。
脳は自然に適応するようにできています。太陽が昇ったら活動を始め、沈んだら終了するという「自然のサイクル」に合わせて動いています。
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そして、睡眠によってリセットされるようにできています。
ところが、深夜までネットサーフィンやゲームをしていると、このリセットができません。パソコンやスマホは、夜になったからといって自動的に電源が切れるわけではないので、自分でやめようとしない限り、脳をリセットすることができないのです。
ネットに依存する「脳のクセ」が確立されてしまいます。
依存とはまさに、自分の欲求を抑えられない状態です。
依存の対象になるものには、買い物やギャンブル、ゲームなどいろいろありますが、インターネットやSNSはその代表といえます。
かけたい相手の電話番号だけでなく、辞書がわりに漢字を調べたり、ちょっとした計算すらスマホやパソコンの計算機能に頼ったりしてしまうことで
脳にはすっかり怠(なま)けグセがついているのです。